刊行物詳細

平成22年2月の新刊紹介

2010年02月26日

角川文化振興財団 編集・製作
news00000073.jpeg中村京子句集 『刺子日傘(さしこひがさ)』

第一句集・「花暦」同人

中村京子さんは、旅をしながら常に自然と対峙してきた。
今、眼を患いながらも、決して病に打ち砕けることはない。
その作品は、季語の扱いが前向きで、意志の強さを感じさせるのである。
(舘岡沙緻)

 

●舘岡沙緻 選 十句
谷戸いくつ禅寺いくつ春を待つ
海辺の町の共同浴場春の雪
近江八景訪ねたづねて花の中
みづうみに花見弁当ひらきをり
五能線の木の枕木や春怒濤
海の前子の見つめてるラムネ玉
秋鱧のほどよき脂椀仕立て
鎌倉の谷戸に小さき冬菜畑
余部鉄橋吹雪にそそり立ちにけり
年の夜の比叡おろしを聞きゐたり