刊行物詳細

平成22年3月の新刊紹介

2010年03月03日

角川文化振興財団 編集・製作
news00000074.jpeg長岡幸子句集 『冬瓜汁(とうがじる)

第一句集・「花暦」同人

俳句は己れ自身を詠うものである。
長岡幸子さんは、三十有余年の間、ひたすら俳句を作りつづけてきた。
そのさっぱりとした詠いぶりは、措辞に無駄が無く、自然な感情の現われを一句の中に見事に表出している。
(舘岡沙緻)

 

 

●舘岡沙緻 選 十句
亡き父の帯で嬰を負ふ朧かな
マントの児すとんと石の滑り台
熱の子と荘に待ちゐる雲の峰
坐せばまだ熱き河原や流燈会
かなぶんや夜はとどきぬ濤の音
山襞に雨後の霧濃き送り盆
水茄子の一盞法事戻りかな
入院の夫に間に合ふ冬瓜汁
留守番の夫に二階の春障子
短夜の耳より覚めし山の宿