刊行物詳細

平成22年4月の新刊紹介

2010年04月30日

角川文化振興財団 編集・製作
news00000075.jpeg杉本光祥句集 『山旅』

第二句集・「沖」同人

「山岳俳句」という言葉があるが、杉本光祥さんは、この言葉に収まりきれないくらい広く山を歩かれ、特に仕事から解放されてからは、世界の主峰のエベレストやK2などへも出掛け俳句を詠まれた。
登山家ジョージ・マロリーは「なぜエベレストに登るのか」と聞かれ、「そこに山があるから」と答えた。杉本さんなら「そこに自然を詠む俳句があるから」と答えるかも知れない。
(能村研三)

 

●自選 十句
渡良瀬の太陽焦がす野焼かな
息吸つて止めて春愁撮られけり
残照の神の雪嶺へ合掌す
四度の滝四色に落つる夕もみぢ
登頂の無言の握手深雪晴
安達太良山裳裾ぼかしに蕎麦の花
蓮開花急に空気の軽くなり
「かぐや」よりいま冴え冴えと地球の出
鳥渡る洋の名分かつ喜望峰
葛飾や桜も我も根を張りて