角川源義賞とは

角川源義賞は、角川書店の創立者で、古代中世文学の研究家でもあった角川源義の、日本文化振興への思念の一端を具現しようと、昭和54年に創設されました。各年の、日本文学ならびに歴史の分野における卓越した研究成果を対象に顕彰してきましたが、30余年を経た現在、民間における最も優れた学術賞として、きわめて高い評価を得ております。

選考対象

日本文学あるいは日本史分野(関連分野を含む)の研究として刊行された、個人の学術書。高い完成度とともに、本賞による顕彰を機に研究上の更なる進展が期待される著作・著者を対象とします。調査報告書・注釈書・辞典・編纂書等は対象といたしません。

表彰

賞状・記念品ならびに副賞100万円。授賞作の決定・発表は10月、賞の贈呈式と祝賀会を、12月に角川財団学芸賞と併せて開催しております。

選考委員※五十音順

文学研究部門
安藤 宏東京大学教授
揖斐 高成蹊大学教授
原岡 文子聖心女子大学名誉教授
三浦 佑之千葉大学名誉教授
立正大学教授
歴史研究部門
石上 英一東京大学名誉教授
黒田日出男群馬県立歴史博物館館長
東京大学名誉教授
高村 直助東京大学名誉教授
フェリス女学院大学名誉教授
藤井 讓治京都大学名誉教授

受賞一覧

第1回(昭和54年)

目崎徳衛『西行の思想史的研究』(吉川弘文館刊)

第2回(昭和55年)

水原 一『延慶本平家物語論考』(加藤中道館刊)

小木新造『東亰庶民生活史研究』(日本放送出版協会刊)

第3回(昭和56年)

佐竹昭広『萬葉集抜書』(岩波書店刊)

玉村竹二『日本禪宗史論集』(思文閣出版刊)

第4回(昭和57年)

中野三敏『戯作研究』(中央公論社刊)

新井恒易『農と田遊びの研究』(明治書院刊)

第5回(昭和58年)

樋口芳麻呂『平安・鎌倉時代散逸物語の研究』(ひたく書房刊)

中村義雄『絵巻物詞書の研究』(角川書店刊)
新城常三『新稿社寺参詣の社会経済史的研究』(塙書房刊)

第6回(昭和59年)

谷山 茂『新古今集とその歌人』(角川書店刊)

吉田 孝『律令国家と古代の社会』(岩波書店刊)

第7回(昭和60年)

野村純一『昔話伝承の研究』(同朋舎刊)

黒田日出男『日本中世開発史の研究』(校倉書房刊)

第8回(昭和61年)

粕谷宏紀『石川雅望研究』(角川書店刊)

片桐一男『阿蘭陀通詞の研究』(吉川弘文館刊)

第9回(昭和62年)

峰岸 明『平安時代古記録の國語學的研究』(東京大学出版会刊)

田中圭一『佐渡金銀山の史的研究』(刀水書房刊)

第10回(昭和63年)

小林芳規『角筆文獻の國語學的研究』(汲古書院刊)

太田静六『寝殿造の研究』(吉川弘文館刊)

第11回(平成元年)

松本隆信『室町時代物語大成』(角川書店刊)

中井信彦『色川三中の研究 伝記篇』(塙書房刊)

第12回(平成2年)

西郷信綱『古事記注釈』(平凡社刊)

平川 南『漆紙文書の研究』(吉川弘文館刊)

第13回(平成3年)

鈴木日出男『古代和歌史論』(東京大学出版会刊)

橋本初子『中世東寺と弘法大師信仰』(思文閣出版刊)

第14回(平成4年)

信多純一『近松の世界』(平凡社刊)

(該当作なし)

第15回(平成5年)

ハルオ・シラネ著 鈴木登美・北村結花訳
『夢の浮橋―「源氏物語」の詩学』(中央公論社刊)

青木和夫『日本律令国家論攷』(岩波書店刊)

第16回(平成6年)

濱田啓介『近世小説・営為と様式に関する私見』
(京都大学学術出版会刊)

栄原永遠男『日本古代銭貨流通史の研究』(塙書房刊)

第17回(平成7年)

表  章『喜多流の成立と展開』(平凡社刊)

朝尾直弘『将軍権力の創出』(岩波書店刊)

第18回(平成8年)

外間守善『南島文学論』(角川書店刊)

室伏信助『王朝物語史の研究』(角川書店刊)
服部英雄『景観にさぐる中世―変貌する村の姿と荘園史研究』(新人物往来社刊)

第19回(平成9年)

朝倉 尚『抄物の世界と禅林の文学』(清文堂刊)

勝俣鎮夫『戦国時代論』(岩波書店刊)

第20回(平成10年)

島津忠夫『和歌文学史の研究[和歌編・短歌編]』
(角川書店刊)

石上英一『古代荘園史料の基礎的研究[上・下]』(塙書房刊)

第21回(平成11年)

神野藤昭夫『散逸した物語世界と物語史』(若草書房刊)

上島 有『東寺・東寺文書の研究』(思文閣出版刊)

第22回(平成12年)

日野龍夫『服部南郭伝攷』(ぺりかん社刊)

池上裕子『戦国時代社会構造の研究』(校倉書房刊)

第23回(平成13年)

藤井貞和『源氏物語論』(岩波書店刊)

永村 眞『中世寺院史料論』(吉川弘文館刊)

第24回(平成14年)

佐藤恒雄『藤原定家研究』(風間書房刊)

鎌田元一『律令公民制の研究』(塙書房刊)

第25回(平成15年)

今 榮藏『初期俳諧から芭蕉時代へ』(笠間書院刊)

脇田晴子『日本中世被差別民の研究』(岩波書店刊)

第26回(平成16年)

川平ひとし『中世和歌論』(笠間書院刊)

五味文彦『書物の中世史』(みすず書房刊)

第27回(平成17年)

稲田利徳『西行の和歌の世界』(笠間書院刊)

東野治之『日本古代金石文の研究』(岩波書店刊)

第28回(平成18年)

小川剛生『二条良基研究』(笠間書院刊)

藤田 覚『近世後期政治史と対外関係』(東京大学出版会刊)

第29回(平成19年)

楠元六男『芭蕉、その後』(竹林舎刊)

本多博之『戦国織豊期の貨幣と石高制』(吉川弘文館刊)

第30回(平成20年)

大谷節子『世阿弥の中世』(岩波書店刊)

眞壁 仁『徳川後期の学問と政治―昌平坂学問所儒者と幕末外交変容』(名古屋大学出版会刊)
松方冬子『オランダ風説書と近世日本』(東京大学出版会刊)

第31回(平成21年)

大谷雅夫『歌と詩のあいだ―和漢比較文学論攷』(岩波書店刊)

坂野潤治『日本憲政史』(東京大学出版会刊)

第32回(平成22年)

揖斐 高『近世文学の境界―個我と表現の変容』(岩波書店刊)

前田 勉『江戸後期の思想空間』(ぺりかん社刊)

第33回(平成23年)

渡邉裕美子『新古今時代の表現方法』(笠間書院刊)

上島 享『日本中世社会の形成と王権』(名古屋大学出版会刊)

第34回(平成24年)

牧野陽子『〈時〉をつなぐ言葉 ─ラフカディオ・ハーンの再話文学』(新曜社刊)

伊藤 聡『中世天照大神信仰の研究』(法藏館刊)

第35回(平成25年)

安藤 宏『近代小説の表現機構』(岩波書店刊)

鈴木靖民『倭国史の展開と東アジア』(岩波書店刊)

第36回(平成26年)

原 道生『近松浄瑠璃の作劇法』(八木書店刊)

村井章介『日本中世境界史論』(岩波書店刊)

第37回(平成27年)

(該当作なし)

高埜利彦『近世の朝廷と宗教』(吉川弘文館刊)